川藤幸三が語る「阪神・平田勝男二軍監督の思い出」 【タイガースを情熱語り】

川藤幸三 川藤幸三
2025.09.01 03:00
川藤幸三が語る「阪神・平田勝男二軍監督の思い出」 【タイガースを情熱語り】 好調の阪神を縁の下から支える平田勝男二軍監督

阪神タイガースのレジェンド、“ナニワの春団治”こと川藤幸三が猛虎愛を語り尽くす熱血コラム。OB目線の激励から時には喝も……熱き魂が炸裂する!

 どんな組織にも「縁の下の力持ち」と言っていいタイプがおる。こういうヤツがいる組織が強いのは、プロ野球の球団も同じや。

 今のタイガースで言うたら、二軍監督の平田勝男が、そんなタイプやろう。

 オカ(岡田彰布)の監督時代にはヘッドコーチやったし、その前にも一軍の守備コーチや守備走塁コーチを何度もやっとるからな。明治大学の大先輩である仙さん(星野仙一)が監督だったときは、専属運転手を兼ねた監督専属広報という役職をこなした。

 仙さんの送迎車のナンバープレートの数字を「731」にして怒鳴られたちゅうのは、有名なエピソードや。7月31日は平田自身の誕生日やからな。そんな、すっとぼけたことをするのも平田の魅力や(笑)。

 けど、平田は先輩への挨拶を欠かすこともないし、とにかく礼儀正しい。責任感は強いし、我慢強い。少々のケガでも弱音を吐かんからな。さすが、明治大学でキャプテンを務めただけのことはある。

 もう一つ、声が大きいのも平田の個性と言ってええやろう。グラウンドのどこにおっても、声のデカさであいつの存在が分かる。声のデカいヤツに悪人はおらんというらしいけど、平田がまさに、そうや。

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