阪神タイガースのレジェンド、“ナニワの春団治”こと川藤幸三が猛虎愛を語り尽くす熱血コラム。OB目線の激励から時には喝も……熱き魂が炸裂する!
どんな組織にも「縁の下の力持ち」と言っていいタイプがおる。こういうヤツがいる組織が強いのは、プロ野球の球団も同じや。
今のタイガースで言うたら、二軍監督の平田勝男が、そんなタイプやろう。
オカ(岡田彰布)の監督時代にはヘッドコーチやったし、その前にも一軍の守備コーチや守備走塁コーチを何度もやっとるからな。明治大学の大先輩である仙さん(星野仙一)が監督だったときは、専属運転手を兼ねた監督専属広報という役職をこなした。
仙さんの送迎車のナンバープレートの数字を「731」にして怒鳴られたちゅうのは、有名なエピソードや。7月31日は平田自身の誕生日やからな。そんな、すっとぼけたことをするのも平田の魅力や(笑)。
けど、平田は先輩への挨拶を欠かすこともないし、とにかく礼儀正しい。責任感は強いし、我慢強い。少々のケガでも弱音を吐かんからな。さすが、明治大学でキャプテンを務めただけのことはある。
もう一つ、声が大きいのも平田の個性と言ってええやろう。グラウンドのどこにおっても、声のデカさであいつの存在が分かる。声のデカいヤツに悪人はおらんというらしいけど、平田がまさに、そうや。