『海のはじまり』大ヒットも薄すぎた主役・目黒蓮の存在感 夏が父になれなかった置いてけぼり状態の悲劇が起きたわけ【2024ドラマ一大事】

ドラマライター・ヤマカワ ドラマライター・ヤマカワ
2024.12.28 22:10

■夏・目黒蓮に寄せられたツッコミの声

 さらに後半は、海を育てることを決意するも、夏は危なっかしい行動ばかり。転校して夏の部屋で一緒に住むか、転校しないで南雲家にそのまま住むか、また、苗字を「南雲」のままにするか、「月岡」に変えるか、まだ幼い海に選択させようとしたシーンでは、X上で、《子供の意見をちゃんと聞くのは良いけど、子供に選択させるのは酷な気がする。そこらへんが夏くんが大人になりきれてない部分なんだと思う》など批判の声が。

 さらに、2人で暮らし始めると、始めこそ楽しそうにしていた海だったが、放課後、自分で鍵を開けて「ただいま」と声をかけ、部屋には誰もいない日々が続き、次第に孤独感を募らせる姿が。これには視聴者から、《なんで学童行かせないの?》《GPSつけとかないと誘拐とか危ないよ》など、ガチ忠告ぎみのツッコミが寄せられていた。

 こうやって視聴者を不安にさせながら、すれ違いから別々に過ごしていた夏と海が和解し、再び一緒に暮らし始めるのは、最終回まで待たなければならなかった。残念ながら目黒演じる主人公・夏の存在感が薄いまま終わってしまった感は否めず、ファンにとっては物足りなかったかもしれない。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。

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