どじょうは韓国でも食べるというが、いつ食べる?日本のどじょう料理とはどう違うのか【韓国の個人旅行ガイド】下川裕治

下川 裕治 下川 裕治
2025.07.28 07:00

 韓国のどじょう料理──。彼らは肉食だから、日本人のように栄養をつけるためという理由ではない気がする。

 訊くとこんな答えが返ってきた。

「どじょうは夏の食べ物。暑い日がつづくと、疲れるでしょ。夏バテです。そんなとき、お昼にどじょうを食べない? って話が出てくるんです」

 話してくれたのは20歳代の女性だった。韓国の人たちは、どじょうを、日本の土用の丑の日のウナギのような感覚でとらえていた。いくら肉食でも、夏の暑さはこたえるということらしい。

 最近のソウルの夏は、日本同様に暑い。35度に近づく日もある。そんなときに、どじょう料理ということなのだ。

 その日も暑かった。湿度も高い。どじょうは専門店があるという。さっそく出かけてみることにした。

 昼どきの店内は混みあっていた。中年組もいるが、若い人も多い。女性客は半分ぐらいだろうか。僕もどじょうの鍋料理を注文してみた。

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