この周辺でロケを行った『涙の女王』も観た。そこで映し出されるソウルは美しかった。韓国ドラマに限らず、ドラマにはその傾向がある。光の射し込み具合やネオンなど、絵になる風景を選ぶ。そんな韓国ドラマにはまってソウルを訪ねる人は、ソウルのリアルな風景に少しがっかりする。しかし滞在しているうちに、ソウルの本当の面白さに出合っていく。
韓国ドラマは世界的な人気を保っている。しかし制作費の問題もあり、一時に比べると、つくられるドラマの本数もずいぶん少なくなっているという。最近、K-POPの風向きもよくない。株の上場問題などの不祥事がつづき、K-POPをつくってきた構造事態への批判も一部で起きている。
韓国を引っ張ってきたK-POPと韓国ドラマを覆う暗雲は気になる。そこを突き詰めていくと、韓国ドラマファンが、「ソウルって意外にアジアですね」と口にする感覚に辿り着く気もする。それは悪いことではないとは思うのだが。
