ソウルから日本へ向かう安い便は、仁川国際空港を深夜や早朝の時間帯に出発するLCCが中心になる。早朝の便は、空港鉄道(A’REX)の始発に乗っても間に合わない。そこで、2024年に運行がはじまった仁川国際空港とソウル市内を結ぶ深夜バスに乗ってみた。
■深夜バスに乗って、ソウル市内から仁川国際空港へ
ソウル市内から空港に向かう場合のバスの始発は、高速バスターミナルとソウル駅になる。
深夜バスの時刻表は以下になる。運賃は1万7000ウォン。
●高速バスターミナル発~仁川国際空港第1ターミナル/22:40、23:20、0:20、1:20、2:00、3:00
●高速バスターミナル発~仁川国際空港第2ターミナル/23:30
●ソウル駅発~仁川国際空港第1ターミナル/23:00、23:40、0:40、1:40、2:20、23:20
●ソウル駅発~仁川国際空港第2ターミナル/2:40
ソウル駅から仁川国際空港に向かう空港鉄道の最終電車は23時40分発。これは一般列車で運賃は4450ウォン。
ソウル駅発でみると、23時40分以前なら空港鉄道のほうが安い。それ以降は深夜バスになる。
仁川国際空港に向かう前、江南で知人と食事をした。店を出たのは10時頃。江南はソウル駅より高速ターミナルのほうが近い。23:20分発の深夜バスに間に合いそうだった。
ネットで見ると、バス乗り場は、地下鉄の高速ターミナル駅の8-1出口を出たところが地図で表示された。予約の必要はないようだった。
地下鉄をおり、地上に出た。僕はてっきり、高速バスターミナルのなかから発車するものと思っていた。通常の高速バスのように、指定された乗り場から乗車する気がしていた。ところが出たのは道端。ターミナルの外だった。
「どこから乗るんだろうか」
出口の周りを見ると、少し戻ったところに飛行機のマークがあった。そこに行ってみた。すでにバスを待つ人がいて、訊くと、ここが空港行き深夜バスの乗り場だった。道端の路線バス用のバス停と同じだった。
ここで待つのか……。
新たな不安が浮かんできた。
切符はどうするんだろう。通常の路線バスはT-moneyカードをカードリーダーにかざせばよかった。T-moneyカードは日本のSuicaのような交通系カードである。しかし深夜バスは1万7000ウォン。それだけの金額がT-moneyカードにチャージしてあったか記憶がない。
僕はターミナル内の発車だから、切符は発券所で買えばいいと思っていた。しかし僕が立っているのは道に面したバス停。近くに切符売り場などない。
さてどうしよう。
そうこうしているうちに、23時20分発のバスが到着してしまった。運転手さんに英語で訊いてみた。英語はあまり通じなかったが、親切な運転手さんで、いろいろ説明してくれる。結論をいうと、現金でOKだった。僕はひょっとしたらと思い、T-moneyカードをかざすと受けつけてくれた。1万7000ウォン以上チャージされていたようだった。
