有働由美子&藤井貴彦vs神谷代表の“核”をめぐるテレビ舌戦、ネットで賛否を呼んだ根本的理由

ピンズバNEWS編集部 ピンズバNEWS編集部
2025.07.23 09:00

■有働のグイグイ質問に「不愉快」「プロ」分かれる評価

 こうした核に関する発言に対し、参院選終了後は神谷代表も慎重になっているようだ――。

 前述の7月20日の『有働Times』では、投開票後にリモート出演した神谷代表に対し、有働が“この国をどうしていきたいのか”というテーマで、具体的な核の抑止力について踏み込んだ。神谷氏は「(核を)使うということではない」と言ったことに対して、有働がこんな指摘をした。

「有働さんは、“核を持つということもありえるのか”“(保有するとなると)非核三原則を破ることになる”“いずれは核を持つことも考えていらっしゃるということですね?”“核以外の抑止力って具体的にどういうものがあるのでしょうか”などとグイグイ。神谷氏は抑止力について“核に限定はしていない”とし、

“将来的にバリアのようなものが作られるのかもしれませんし、電磁波のようなもので一気に敵の機能を麻痺させるとかあるかもしれません”

 と回答。そのうえで、“参政党は核を持つとみなすと言わせたいのかもしれませんが、我々は言いません”とピシャリ。“抑止力、防衛力をどう高めていくか現実的な議論をしたい”と答えていました」(前出のスポーツ紙記者)

 このやり取りに、Xでは《失言狙いのしつこい質問》《誰が見ても誘導尋問やん》《参政党の神谷代表に核の質問しか しない有働由美子はどうかしてる 印象操作やめい!》などと有働アナを批判する声も出た。その一方で、《有働さんグッジョブ》《有働さんから突っ込まれシドロモドロ》と、納得のいくまで質問を繰り返した有働の姿勢を評価する声もある。

 また、元日本テレビアナウンサーでフリーの藤井貴彦(53)も7月20日放送の『zero選挙2025』にリモート出演した神谷代表に対し、前述したさや氏の発言へのコメントを求めた。

 藤井アナはさや氏の名前こそ出さなかったものの、「日本の安全について、核武装が安上がりだとする候補者がいらっしゃいました」と切り出すと、「議論すること、主張することは大切だと思う」としたうえで、「戦後80年、おじいちゃん、おばあちゃんが大切に育ててきた平和について、“安上がり”という表現は使ってほしくなかったんですよ。この点、どう感じているか」と質問したのだ。

 これに神谷代表は「私は決してそういう発言はしません」と回答。さらに、「これから(党員の)数が増えてくるといろんな議員がいろんなことを言ってくると思うので、しっかり党のガイドラインを決めて参政党の政策を落とし込んだ上で、選挙に出てもらう」とした。

 有働と藤井アナの発言がネットで大きな話題になった理由について、報道番組ディレクターが解説する。

「今回の参院選に関しては、参政党の躍進がすさまじかっただけに、さまざまな情報番組のアナウンサーやコメンテーターが神谷代表に厳しい追及をしていて、SNSでも話題にのぼります。これまでにない白熱ぶりを見せるのは、参政党がSNS戦略を活用してきたため、支持者とSNSや動画共有サービスとの親和性が高いからです。

 そうした背景もあり、有働さんや藤井さんが神谷代表と“舌戦”を繰り広げたテレビ番組の切り抜きはネットで拡散され、多くの議論を呼んだのでしょう。有働さん、藤井さんの発言だから取り上げられたというよりは、話題の神谷代表相手の議論だからこそネットに切り抜かれ、それが拡散されているということ」

 テレビ番組に出演するアナウンサーも発言のすべてがネットに切り抜かれ、“解釈”される時代になったということだろう。

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