■継続する『鉄腕DASH』の今後は――
警察沙汰になった山口氏に続き、今度は国分が詳細不明ながら、『鉄腕DASH』を即降板し、芸能活動休止となるほどの不祥事を起こした。
「そうなった以上、グループとしての印象が“今度は何やるんだ!?”となって、それはなかなか払しょくできない。ですので、解散を決断したのでは」と、鎮目氏は推測する。
「『株式会社TOKIO』としても営業しづらいですよね。会社は清算する方向で行くと思います。もはやマイナスイメージが乗っかるだけなので、一緒にやる意味もない。
そして『鉄腕DASH』の今後ですが、残されたメンバーでどうこうではなく、まるっと別のグループに回す可能性も考えられます」
以前から『鉄腕DASH』は、TOKIOのメンバー減や高齢化もあり、SixTONESの森本慎太郎(27)など、STARTO社の若手タレントを積極的に起用してきた。
「もう完全に世代交代をして、別のグループにまるっと譲るというか……。今回の騒動でTOKIOは福島県も巻き込んで迷惑をかけてしまっているわけですから、残る2人でやる、というような温度感ではないですよね」
そして、鎮目氏はこう続ける。
「(日テレの福田社長が)記者会見で全く詳細を明らかにしなかったのは、失敗だったと思います。もちろん関係者を守る必要はあったのでしょうが、いわゆる“罪状”にあたる部分は少しだけでも明らかにするべきだった。極端な例になりますが、同じ“罪”でも殺人罪と窃盗罪では世間の受け止め方は変わりますよね。
日テレサイドが具体的なコンプライアンス違反の内容を伏せた結果、世間には“とんでもないことをしたんじゃないか”という印象だけ与えてしまい、かえってTOKIOや国分さんに深刻なダメージを与えてしまったところはあるでしょうね」
かつて山口氏が事件を起こした際に、松岡はこうコメントしていた。
「TOKIOに帰る場所がある、帰りたいという思いがあり、その甘えの根源が僕らTOKIOだとしたら……あくまでこれは自分の意見ですが、そんなTOKIOなら1日も早くなくした方がいいと思います」
山口氏の事件からおよそ7年。TOKIOは“なくした方がいい”ものになってしまったということなのか――。
鎮目博道
テレビプロデューサー。92年テレビ朝日入社。社会部記者、スーパーJチャンネル、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。ABEMAのサービス立ち上げに参画。「AbemaPrime」初代プロデューサー。2019年独立。テレビ・動画制作、メディア評論など多方面で活動。著書に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)『腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察』(光文社)