■ネックになる永野芽郁出演シーン
盗撮や盗聴など、手段を選ばない進藤(阿部)だが、これはいくらなんでも不自然だった。今回は不倫・二股疑惑報道の影響なのか、永野の出演場面が少めだった。問題の警察署内に進藤たちが出入りするシーンは、竹野署長に許可を得ていたと思われるが、もしかすると永野の出演場面を編集で削ったため、こんな不可解と思われるような流れになったのかもしれない。
ドラマ関係者によると、4月24日発売の『週刊文春』(文藝春秋)が、永野の問題を報じた時点で、本作はかなりの話数が撮り終えていたという。そのため、今後も永野問題の余波を受け、不可解なシーンが出てくる可能性は高い。これまでも作りの粗さへのツッコミの声はあったが、今後はそれが加速するかもしれない。
配信サービス・TVerのお気に入り登録数(14日午後3時現在)は85.6万で、ドラマ部門の3位につけているが、120.4万で1位の『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)と、116.6万で2位の『対岸の家事』(TBS系)には大きく引き離されている。
また、同じ日曜劇場の今年1月期『御上先生』の最高値が122.3万、昨年10月期『海に眠るダイヤモンド』の97.0万だったことを考えると、『キャスター』の現時点での数字では、大敗といってもいい状態だ。終盤のクライマックスに向け、本作も日曜劇場らしい、緻密かつダイナミックな作りを期待したい。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。