韓国時代劇ブームを起こした『宮廷女官チャングム』出演者が語った撮影秘話!『冬のソナタ』以降の韓国ドラマはどのように作られてきたのか〈第3回〉【康熙奉のサランヘジョ韓ドラ〈147〉】

康熙奉(カン・ヒボン) 康熙奉(カン・ヒボン)
2025.05.24 02:00

 撮影時の面白いエピソードも披露してくれた。

「中宗(チュンジョン)が体調を崩して温泉に行ったことがありました(第25話)。そのときの温泉は本物ではありません。このテーマパークの中にある小さな池で撮影を行ったのです。時期はちょうど12月。池の水は本当に冷たかった。でも、温泉に入っている設定の撮影ですから、湯気が立っていなければなりません。そこで、ドライアイスを池の中に入れました。

 そこまではできても、お湯に入るシーンは大変です。なにしろ、池の水は死ぬほど冷たいですから……。出演者は寒くて震えましたが、我慢して撮影を続けました。視聴者にはまるで温泉に入っているかのように見えたでしょうが、出演者は震えながら演技していました(笑)」

 このエピソードを知ってから改めて第25話をみれば、出演者の苦労が本当にわかることだろう。

「これまで日本で放送されてきた韓流ドラマは、韓国の伝統的な雰囲気がありませんでした。けれど、『チャングム』は違います。特に料理に関しては、韓国人の私ですら初めて経験することが多いほどでした。韓国の歴史や文化や料理を知るうえでも最適な作品だと思います」

 この言葉のように、『宮廷女官チャングムの誓い』は日本の視聴者が韓国の歴史に興味を持つ契機になった。

●作品情報

『宮廷女官チャングムの誓い』

[2003年~2004年/全54話]演出:イ・ビョンフン 脚本:キム・ヨンヒョン

出演:イ・ヨンエ、チ・ジニ、ホン・リナ、ヤン・ミギョン、キョン・ミリ、イム・ホ

  1. 1
  2. 2
  3. 3