■中島演じる次郎の今後にも注目が集まる
そして、のぶ(今田)と結婚して早々に仕事で家を留守にしている船の一等機関士・次郎(中島)も、今後大きな“役割”を担っていると考えられている。
それというのも、次郎のモデルは、暢さんの最初の夫で日本郵船勤務の小松総一郎さん。彼は戦争から帰還することはできたが、間もなく病死しているのだ。
なお、現実では暢さんとやなせさんは幼馴染ではなく、出会いは総一郎さんの死後。昭和21年(1946年)に就職先の高知新聞社で出会い、翌年に結婚した。
「史実では、暢さんは総一郎さんの死後、生活が苦しくても彼の宝物だったカメラは手放せなかったといいます。そして、そのカメラがきっかけで、高知新聞社に就職できたという話も。
つまり、結果的には総一郎さんの存在が、暢さんとやなせさんを引き合わせたということですね。そして、『あんぱん』ではどこまで描かれるかは分かりませんが、次郎もカメラが趣味。お見合いでこっそりのぶの笑顔の写真を撮って、それをプレゼントするシーンもありましたよね。
そんな次郎の人柄は穏やかで、昭和の誠実な男性といった感じ。のぶは亡き父・結太郎(加瀬亮/50)を重ね合わせ、視聴者からも“良い人”だと愛されています。いずれ訪れるであろう“別れ”のシーンは、多くの視聴者を泣かせることになるのではないでしょうか」(前出の女性誌編集者)
そんな阿部、河合、中島の“ふてほど3人組”には、
《ちょっと今日のは(豪の葬式回)すごかったな…話ももちろんだし俳優さんたちの演技が凄すぎて…ふてほどから河合優実ちゃん知ったけど凄すぎるな》
《やむおんちゃんも蘭子もふてほどのあの親子だとは思えない…(どちらのドラマも演技がうますぎて、まるで別人、という意味です)》
《中島歩さん、ふてほどで知ったからあんぱんでの落ち着いた昭和の男性役に驚き。とても素敵でぽーっとしてしまうわ》
《中島歩さん、不適切にもほどあるの先生か!別人なんだけど!》
といった、3人の演技力に圧倒されたという声が多く寄せられている。
長年の朝ドラウォッチャーであるドラマライター・ヤマカワ氏は、彼らの演技をこう分析する。
「ヒロインの今田美桜さんの存在が霞んでいるとも言われていますが、
これまでは、
『ふてほど』3人組。”再共演!”という話題性だけで終わらない、阿部、河合、中島の“本物の力”が明らかとなった――。
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。