■木村がSTARTO社に残った理由
2023年10月17日に設立されたSTARTO社(株式会社STARTO ENTERTAINMENTの商号が決定したのは12月8日)、当初は先行きが全く見えておらず、“会社名を変えただけでは?”と言われるなど厳しい声が寄せられて、大スターである木村が所属するメリットはないとも言われていた。
まだSTARTO社が立ち上がる前の23年10月5日、旧ジャニーズ事務所は木村が新会社とエージェント契約を結ぶ方向で進めていると公表。木村は“残留”を選んだ理由を、24年12月放送の『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系)で、こうコメントしている。
「自分のことを考えたら辞めたほうがいいのかもしれないけど、自分だけでできている仕事じゃないし、ファンの方たちがいてくれていて俺ら初めて成立しているじゃん。
その人たちってきっとその時からの自分のことだったり、その時からの僕らみたいな人間関係性だったりというのも込みで気持ちを向けてくれているんじゃないかなと思っているから、そこかな。自分のことを考えたら全然辞めた方が良いと思うよ。あんまり単体で考えていないかな」
これまで長年活動してきた自分や、事務所内での先輩後輩関係を好きでいてくれる人たちのため、残る決断をした、ということだった。
「木村さんは16年のSMAPの解散騒動でも事務所に残る選択をしています。SMAPメンバーは17年に香取慎吾さん(48)、草なぎ剛さん(50)、稲垣吾郎さん(51)、20年には中居正広さん(52)が退所。解散の背景では香取さん、中居さんと木村さんの不仲も言われ、一時期は“木村は裏切り者”という風潮さえありました。
その後も、木村さんは現在まで元メンバーと共演することはなかった。そんななか、中居さんが昨年末から報じられた女性トラブルが原因で1月23日に芸能界を引退してしまいました。
中居さんとの共演、そしてSMAP再集結は叶わぬことになってしまいましたが……木村さんはSMAP解散の16年の時も、23年のジャニー氏問題での大激震のときも、現在STARTO社になった旧ジャニーズのコミュニティを大切にし、そこに骨を埋める覚悟すら感じさせますよね。その背景には、事務所の“長男坊”としての役割を全うしたい、という思いもあるのではないでしょうか」(ワイドショーデスク)
かつて、旧ジャニーズ事務所では近藤真彦(60/21年4月に退所)、その後は東山紀之氏(58)が事務所の長男坊として後輩から慕われていた。
しかし、東山氏は23年9月にSMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)の代表取締役に就任し、同年末に芸能界を引退。現在はジャニー氏の被害者への補償業務に専念している。東山の長男坊の役割を、木村が受け継いだということか。
「このところ木村さんは、STARTO社の後輩グループを応援するような動きが増えています。
たとえば、先の2月にtimeleszが3人体制から8人体制に移行しましたが、自身のラジオ『木村拓哉 Flow』(TOKYO FM)の4月度(13日・20日・27日)ゲストに新メンバー5人を招いて、新たな魅力を引き出したり、先輩としてアドバイスを送っています。
今回のSnow Manライブへの出演もそうですが、木村さんは“自分だけでできている仕事じゃない”“あんまり単体で考えていないかな”という言葉を、有言実行している感じがしますよね。
1987年にジャニーズ事務所に入った木村さん。長い事務所生活で自らが先輩から得てきた学び、そしてサポートを今度は後輩のために――そうした思いで現在は動いているのではないでしょうか」(同)
STARTO社の長男として、木村はこれからも活躍していくことだろう。